Shironetsu Blog

@shironetsuのブログ

物理・数学

リーチ格子にふれる

ウェイト12の保型形式 保型形式 アイゼンシュタイン級数 12次のアイゼンシュタイン級数 カスプ形式-ラマヌジャンのデルタ-判別式 qの2乗の項を消す? リーチ格子 拡張ゴレイ符号 リーチ格子をつくる まとめと展望 リファレンス shironetsu.hatenadiary.com 前…

E8-格子にふれる

イントロ:E8-格子と約数関数 格子 定義 グラム行列 双対格子 整格子・ユニモジュラー格子・偶格子・奇格子 テータ関数 定義 テータ関数の変換性 E8-格子 E8-格子のテータ関数 偶ユニモジュラー性と保型性 テータ定数の3つ組 まとめと展望 リファレンス 書籍…

正20面体からE8が生まれる

2項正20面体群からE8へ 240本のベクトルがE8のルート系に一致すること もっとスマートに まとめ リファレンス 2項正20面体群からE8へ 3次元ユークリッド空間の原点周りの回転は四元数で表せる. このことは本ブログで以前から, 特に正20面体に関係する問題を…

G2 ― ディンキン図形から7次元クロス積まで

ここに型のディンキン図形がある. 何も知らないふりをしてこの図が表すリー代数がどういう素性を持っているのか調べよう.

直線の配置の数え上げ(1)―6本の直線が作る43通りの形

ある数え上げの問題. 言葉で説明するよりちょっと観察してみるのが早い. 4本の直線を引く. どの2本も平行ではなく, どの3本も同じ点で交わることはないとしよう.すると, どう引いても直線で囲まれた領域の「形」はいつも同じになる. 1つの4角形が隣り合う2つ…

PSL(2,13)指標表手作り体験記(2)――PSL(2,q)の部分群

PSL(2,q)の部分群 PSL(2,13)の指標(続) 14次元既約表現 12次元既約表現 指標表 まとめと課題 リファレンス 続き. PSL(2,13)指標表手作り体験記(1)――G2の有限部分群 - Shironetsu Blog PSL(2,q)の部分群 ガロアがシュヴァリエへ宛てた「最後の手紙」の中で述…

PSL(2,13)指標表手作り体験記(1)――G2の有限部分群

イントロ:G2の有限部分群 PSL(2,13):基本的性質と13次元既約表現 共役類 置換表現と13次元既約表現 7次元既約表現とG2 八元数 例外型リー群 G2 相似変換 数値実験 14次元既約表現と随伴表現 まとめ リファレンス イントロ:G2の有限部分群 は例外型リー群\…

PSL(2,11)指標表手作り体験記――Paley biplaneと正20面体

イントロ――ガロアの最後の手紙 PSL(2,11):基礎事項 5次元既約表現 10次元既約表現その1 Paley Biplane アダマール行列 2項正20面体群 11元体上の正20面体たち 10次元表現その2 11次元表現 12次元表現 指標表 まとめとこれから リファレンス イントロ――ガロア…

PSL(2,7)指標表手作り体験記(2)――ファノ平面・GL(3,2)・四元数・正8面体

イントロ――ファノ平面 ファノ平面の自己同型群とは 2元体で考える PSL(2,7) 有限体係数の四元数 ファノ平面を探す ふたたびGL(3,2) 指標表 まとめとこれから リファレンス 過去ふたつの記事の続き. 小さな非可換単純群 - PSL(2,p) - Shironetsu Blog PSL(2,7…

PSL(2,7)指標表手作り体験記(1) 3,3,8次元既約表現

イントロ:ある行列と群 3次元既約表現 試み : C^3への作用 群の表示 PSL(2,p)の生成元 指標表 クラインの4次曲線 8次元既約表現 6,7次元既約表現 まとめ リファレンス イントロ:ある行列と群 問題:次の形の行列が2乗すると単位行列になるための条件は何か…

コワレフスカヤのコマ・量子力学?

イントロダクション 計算 オイラー角 古典力学での剛体 量子力学での剛体 ウィグナーD関数 コワレフスカヤのコマ 計算結果 疑問 まとめ 追記:コワレフスカヤ積分 リファレンス イントロダクション コマの運動はほとんど解析的には解けない*1. 「ほとんど」と…

なぜ8次交代群は2元体上の4×4一般線形群と同型か

イントロ──位数20160の単純群 2元体上の4次一般線形群 6次対称群と2元体上の4次シンプレクティック群 対称行列 28という数 同型写像の例 まとめとこれから リファレンス イントロ──位数20160の単純群 定理(Artin,Tits)[1] ふたつの有限単純群の位数が等しけ…

ヴァレンティナー群と6次交代群の8次元表現

正20面体群ミニマム ヴァレンティナー群を見つける 交代群の被覆群 SU(3)の有限部分群 8次元表現 6次対称群の16次元表現. まとめとこれから リファレンス shironetsu.hatenadiary.comつづき. ヴァレンティナー群(Valentiner group)の存在を知っていながら6次…

6次対称群指標表手作り体験記

はじめに 6次対称群のユニタリ既約表現 1表現 1'表現 5I表現 5I'表現 5II表現 6次対称群の外部自己同型写像 5II'表現 9表現 9'表現 10表現 10'表現 16表現 クリフォード代数 まとめ 追記(7/8) リファレンス はじめに 定理:対称群の自己同型群に対して*1,6次…

球面調和関数で正20面体をつくる(5) - クラインの不変式論

再びSU(2) 不変式 SU(2)スピノル 正20面体の12個の頂点 ヘッシアンとヤコビアン クライン特異点 正20面体群の恒等表現基底 30次の場合 課題 リファレンス 再びSU(2) の扱いやすさの理由のひとつは, 2変数斉次多項式の張る線形空間が次数ごとに既約表現空間に…

球面調和関数で正20面体をつくる(4) - 2項正20面体群とマッカイ対応

2項正20面体群 自然表現 共役類 指標表 マッカイ対応 リファレンス 2項正20面体群 関連書をいくつか読む中で, この前まで「2重正20面体群」と呼んでいたものには「2項正20面体群」binary icosahedral groupという広く通用する名称があることが分かった. 記号…

球面調和関数で正20面体をつくる(3) - l=28までの表

球面調和関数でサッカーボールをつくる記事のつづき. shironetsu.hatenadiary.com shironetsu.hatenadiary.com 改めて, 「の次の既約表現(次元表現)の, 正20面体群への制限を既約分解したときの恒等表現の基底」を存在すればで表すことにする. は重複度に応…

球面調和関数で正20面体をつくる(2) - 3j記号の非自明なゼロ

リベンジ 理論 6次の場合 10次, 12次の基底を取り出す 15次の場合 まとめ リベンジ 前回, 球面調和関数の重ね合わせで(正20面体群)対称性を持った関数をつくろうとしたとき取った戦略は, 既約表現のへの制限が含む恒等表現の基底への射影演算子を構成するこ…

球面調和関数のレシピ - 角運動量の合成から

球面上では、自分の方程式の基本解が球面調和関数になることにヤルダは気付いた。以前、地震学の講義でいちどだけお目にかかったことのある種類の波形だ。球面全体で成り立つどんな複雑な解でも、それぞれの調和振動にその寄与をあらわす適切な係数をかけて…

球面調和関数で正20面体をつくる

正20面体とむきあう 理論 SU(2), SO(3)ミニマム 正20面体を回す 正20面体群の共役類 正20面体群の既約表現 1次元表現 3次元表現その1 3次元表現その2 4次元表現 5次元表現 D行列表現の既約分解 射影演算子 3次元球面上の点として まとめ リファレンス 正20面…

「トライアリティー」(八元数SF)

探索は目録に掲載される限りの結晶試料に対して今も続けられている。網羅的な測定を続ける忍耐、有望な兆候を見逃さない観察眼、そして発見には必須の幸運により見出された最初のいくつかの4準位コヒーレント光源は、可視域を大きく外れた遠紫外線――パルス速…

4次実Clifford代数, Spin(5,1), Spin(3,3)

Trichronauts... Clifford代数 Clifford代数から始める.は異なる)は次元の実線形空間の基底を成しており, その線形結合は和と積について閉じている. なお,本記事中, ラテン文字a,b,c...の添え字は1から4までとする. そのうちを次のように定義する.に注意. に…

5+1次元Dirac方程式 - Spin(5,1)とSL(2,H)の同型から

「じゅうぶんなレプトンが原子核内部にしっかりととどめられるようなエネルギー・レベルはすべて埋められ、最外部のレプトンが、原子核間にそれなりの距離を残したままふたつの原子を結合させられる分だけ突き出す。最初のふたつのレベルは完全に埋めなくて…

6+0次元Dirac方程式 - Spin(6)とSU(4)の同型から

~あらすじ~ 実験的に発見された光学固体のエネルギー準位の分裂から〈四の法則〉を導いた物理学者カルラ*たち. 彼女たちの課題は輝素の排他性とこの事実を両立させる説明を見つけ出すことだった. 最も単純な〈一の法則〉ではないのはなぜか? 輝素の"偏極"…

へんなDirac方程式

前の記事点付き・点なし - Shironetsu Blogノーテーション等はこの記事を踏襲.前回, 2×2行列同士の関係式として表されたDirac方程式として (……式(1))を得た. 再度書いておくと, 右肩にを付けて表す「ダブルダガー共役」は, GL(2,C)の元に対して「余因子行列…

点付き・点なし

以前の記事はこちら. (1)4+0次元スピノル 『エターナル・フレイム』-ベクトル-レフトル-ライトル - Shironetsu Blog (2)2+2次元スピノル 2+2次元Dirac方程式―Dichronautsをよみはじめた - Shironetsu Blog 我々の宇宙のDirac方程式もグレッグ・イーガン『エ…

非相対論的2+2次元水素原子 - Dichronautsをよんだ

いきなりタイトルに関係ない話だが, Hot Rock(Oceanic所収)を読んだ. 『白熱光』Incandescence, 「グローリー」Glory, 「鰐乗り」Riding the Crocodileと, Amalgam/Aloof〈融合世界/孤高世界〉の世界観を共有する唯一未訳の, そして発表順では最後の短編. こ…

2+2次元Dirac方程式と確率解釈 ― Dichronautsよんでる

グレッグ・イーガンのDichronautsをよんでいます. やっとあらすじにある暗黒断崖が出てきた. ElenaとIrinaの間の軋轢, Sleepwalkerの騒ぎなどからSider-Walker間の必ずしもうまくいくとは限らない緊張をはらんだ関係が最初のほうで既に明かされていたが, Tha…

2+2次元Dirac方程式―Dichronautsをよみはじめた

グレッグ・イーガン『白熱光』がハヤカワ文庫SFから出版されましたね. もちろん入手したものの既に読んでいた作品だったようだ. そういうわけで今年3月末に電子書籍先行で出版された最新長編Dichronautsを読み始めた. Kindle本棚に並べたのは発売日だったの…